虫歯予防はただ磨くだけじゃダメ!正しい歯のケア方法とは?

歯のクリーニング

きっとあなたは、虫歯予防のために毎日、「これだけはやっている」というようなケアを、何かしらしているのではないでしょうか。

例えば、「毎日寝る前には絶対に歯を磨く!」「毎食後、1分でも歯を磨く!」など。人それぞれですが、実は虫歯予防はただ歯を磨くだけでは不十分なのです。その理由や正しい歯のケア方法をご紹介します。

美意識の高い審美歯科に通う方の歯磨きの頻度は?

審美歯科、矯正歯科である当院には、美意識の高いお客様が多数ご来院されます。

お口のケアの重要性をかなり理解されている方も多いのですが、当院の患者様のうち、559人に行ったアンケートでは、歯磨きの頻度は下記のようになりました。

歯磨きの頻度は?

この回答からわかることの一つは、歯を磨かない人はたった4名だったということ。

つまり歯磨きは、99%以上の人が行っているということです。

みなさまの意識の高さに感心する反面、実際に問診すると歯間ブラシや糸ようじを使用している方はそのうち30%程度しかいませんでした。

毎日歯磨きしても歯の汚れは61%しか落とせていない

実は歯磨きだけでは、歯の汚れはすべて落とせません。歯ブラシのみの使用だと、歯垢は約61%しか取れません。(日本歯科保存学会誌より)しかし、歯ブラシとデンタルフロスを併用すると約79%、歯間ブラシを併用すると約85%まで歯垢除去の効率があがります。

歯の汚れは、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の塊です。食べかす?と思うかもしれませんが、口の中に常在しているさまざまな細菌の集まりなのです。数にして、およそ1mg中10億もの細菌が存在しています。

これを長期間放置すると、歯石という塊となり歯にこびりつきます。残念ながら歯石は、日常の歯ブラシではとれず、歯医者さんで専用器具をつかって除去してもらうしかありません。

さらに放置すると、虫歯や歯周病を引き起こす恐れがあります。つまり、自分自身でケアできる範囲でも、できるだけ効率よく見えにくい歯垢を毎日落とすことが大切になってきます。

ただ歯を磨くだけでは虫歯予防にならない理由

毎日欠かさず歯を磨いていて、それが虫歯予防にならないのであれば、やる意味はありませんよね。虫歯予防のためには、虫歯を予防するための歯磨きが必要なのです。
歯を磨くというと、歯磨き粉を使って口の中いっぱいに泡が立ち、その中で歯ブラシをゴシゴシ動かして歯を磨くイメージがありますよね。その泡立ちが大きいほど、歯を磨いている感じがします。でも、ただ闇雲に歯ブラシを動かすだけでは、虫歯予防には不十分なのです。

それは、歯と歯の間や、歯と歯肉の境目、奥歯の凸凹したところなど、虫歯菌がつきやすいところが手薄になりがちだからです。なぜこのような細かいすき間や溝を意識する必要があるのでしょうか?
早速みていきましょう!

虫歯ってそもそも何なの?

虫歯ってそもそも何なの?

そもそも、虫歯はどうやって起こるのか、そのメカニズムを知る必要がありそうです。虫歯とは、歯が虫歯菌によってむしばまれることをいいます。

歯がむしばまれるとは具体的にどんなことを指すのでしょうか。それは、虫歯菌であるミュータンス菌などが、食べ物からの糖などを餌にして、酸を作り出すことから始まります。そしてその酸は、歯のカルシウムを溶かしてしまいます。放っておくとやがて歯の表面を覆うエナメル質の内部から、カルシウムやリンを溶かし、歯に穴が開きます。これが虫歯です。

ミュータンス菌は、歯にくっついて、ネバネバした「歯垢(プラーク)」というものを作り出し、その中で生息します。この歯垢を足掛かりにして歯をむしばんでいくのです。

ここが盲点!歯の磨き残し

つまり、虫歯を防ぐためには、ミュータンス菌のエサとなる糖分を口の中に残さないだけでは足りないのです。毎回、丁寧に歯ブラシで「歯垢」を除去する必要があるのです。なぜなら、歯垢はネバネバしていて、とてもうがいだけでは取れないものだからです。

しかも、歯垢は厄介なことに、歯の表面だけでなく、歯と歯の隙間、歯と歯肉のすき間、歯の表面の凸凹したすき間など、細かいところにも入り込んでしまいます。

歯ブラシで一生懸命歯を磨いても、この細かいすき間が盲点になっていることが多いのです。このことが、ただ歯を磨くだけでは虫歯予防にならない理由です。

ポイントは「歯ブラシ+α」

歯磨きで虫歯を徹底して防ぐためには、この細かいすき間まで意識した歯磨きを実施することがポイントになります。

歯ブラシは、できるだけヘッドが小さいものを選び、奥歯まで磨けるタイプを選びましょう。また、歯ブラシを当てるときには、歯の表面だけでなく、歯と歯の間などの細かいすき間にも意識して当てるようにしましょう。

そして最も重要なのは、「歯ブラシだけで終わらせない」こと。他のデンタルケアアイテムを駆使してこそ、虫歯予防がしやすくなりなす。例えば、デンタルフロスや歯間ブラシはとても有効です。

デンタルフロスまたは糸ようじで毎日の歯垢(プラーク)を落とすことが大事

デンタルフロスまたは糸ようじで毎日の歯垢(プラーク)を落とすことが大事

デンタルフロスは細い繊維の糸で歯と歯の間の歯垢を除去する道具です。糸を手に巻き付けるタイプ、ホルダー付きタイプがあります。歯と歯の間に糸を挟み、スライドさせて抜くというのをすべての歯に対して行っていきます。

このデンタルフロス、糸ようじは若い方でもよく利用されるかもしれません。当院でも、ほぼすべての方にデンタルフロスはおススメしています。歯と歯の間の隙間が狭くきつい方でも糸状のフロスであれば通せます。また糸なので、歯茎や歯を傷つける恐れもありません。

ただし、指に糸をまきつけたり、奥の方には届きにくかったりとテクニックが必要なため、歯科医院で正しい使用方法を聞いて、使用方法をマスターしましょう。

できれば毎食後、忙しければ寝る前だけでも構いません。全ての歯にフロスを通すことで、歯と歯の間の歯垢を落とすことができ、ひっかかりなどの異変を感じることで、虫歯の可能性があるなどセルフチェックができます。

歯間ブラシという選択

歯間ブラシという選択

歯間ブラシはどうでしょう。

歯間ブラシは歯と歯肉の間の歯垢を除去する道具です。歯と歯肉の間にはすき間が開いていますが、このすき間に細いブラシを挿入して動かして歯垢を除去します。

年齢を重ね歯茎が痩せてきた時や、インプラントブリッジなど人工物を歯に入れたときには、歯間ブラシがおすすめです。

ワイヤーの先に専用の毛がついた形をしているもので、形もI型やL型、サイズも5~6種類程度があります。取っ手を持ち、前歯であれば前後に、奥歯であれば左右に動かすだけでできますから、操作方法は比較的簡単です。

ただし、歯の隙間と歯間ブラシのサイズがあっていないと逆に効率が落ちたり、歯や歯茎を傷つける恐れがありますので、初回は歯科医師にどれが合っているか確認してから使用すると安全です。

繰り返し使用することになりますので、使用後は水でよくあらって乾燥させておきましょう。

毛の部分が折れたり、毛が抜けたりしているようであれば交換しましょう。

フッ化物を塗布する方法も

フッ化物とは、フッ素がフッ化物イオンとなって他の元素と結合したものをいいます。フッ素という元素は、自然界に存在し、野菜や肉などにも含まれています。このフッ素を歯科医院で歯の表面に塗る施術が受けられます。このフッ化物の塗布は虫歯予防にも効果を発揮します。

フッ素には、歯が溶けたのを修復する「再石灰化」や、歯を強くし溶けにくくする効果、そして歯垢の細菌が作る酸の量を抑える効果があります。

歯科医院での歯のクリーニング(PMTC)も検討!

歯科医院での歯のクリーニング(PMTC)

歯科医院では、定期的に歯の全体的なクリーニングである「PMTC」を行ってくれるところも多いです。PMTCとは、「プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング」の頭文字を取ったものです。プロの歯科専門家が、機械で歯を清掃してくれるのです。
すでに自分では取れなくなった歯垢から変化した歯石や、歯についた細菌の膜であるバイオフィルムなどを専門機器や技術で除去してくれます。定期的に行うことで、虫歯・歯周病予防に役立ちます。

虫歯予防のまとめ

虫歯は、ただ歯を磨くだけでは完全に予防することはむずかしいものです。きちんと歯と歯の間などの細かいすき間まで歯垢を意識して除去する必要があるからです。

しかし、あまりに神経質になりすぎて、過剰なケアから歯や歯茎を傷めたり、ケア自体がおっくうになってしまっては本末転倒です。さらに、こうした清掃補助道具を使用しても、磨き残しは出ます。

ですから、定期的に歯科医院に通い、溜まってしまった歯石を除去してもらい、虫歯予防・歯周病予防に努めましょう。

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