歯科矯正中に起こる口臭の原因と予防法について

口元を隠す

歯並びを良くするために、今、大人でも歯科矯正治療を受ける人がいます。昔は歯の矯正といえば子供が行うイメージがありましたが、技術の進歩もあり、大人でも見栄えが気にならず、歯並びを矯正しやすくなっています。

しかし、こんなうわさを耳にしたことはありませんか? それは「歯科矯正中には、口臭が出ることがある」というもの。歯科矯正を考えている人にとって、口臭が起こるというのは心配ですよね。

そこで今回は、歯科矯正中に起こる口臭の原因と対処法や予防法をみていきましょう。

歯科矯正中に口臭が!?起こる原因は?

歯科矯正中は、さまざまな矯正装置を取り付けます。例えば、「エッジワイズ」という歯の表面にワイヤーやブラケットを固定するものは、一般的な歯列矯正装置です。素材はメタル、セラミックなどがあります。また、エッジワイズを歯の裏側から装着する「リンガル」もあります。より見た目が気にならないマウスピース矯正は、プラスチック製の装置となっており、歯にかぶせる形で装着できます。

こうした矯正装置を一定期間、取り付ける歯科矯正中では、口臭が起こるリスクが高まるといわれています。その理由はいくつかあります。見ていきましょう。

矯正装置を付けていると歯が磨きにくい

ワイヤー矯正

矯正装置の中には自分で取り外しができるものと、できないものとがあります。エッジワイズやリンガルは一度歯科医院で取り付けてもらうと、自分で着脱することはできません。もちろん、普段の食事中も取り外すことができないため、気になるのが、歯磨きのことです。

このような自分で取り外しができない装置をつけていると、矯正装置と歯の間に食べかすや歯垢が挟まりやすくなります。毎食後、寝る前などの歯磨きでしっかりと取ってあげなければなりません。なぜなら、これらが口臭を生み出す原因になってしまうからです。

なぜ歯が磨きにくいと口臭につながるのでしょうか。それは、口臭の原因の多くが、「舌苔(ぜったい)」と「歯周病」にあるといわれているからです。それぞれについて詳しくみていきましょう。

舌苔による口臭

舌苔とは、舌の上に付着している白い汚れのことで、そこには細菌やはがれた皮膚、食べかすなどのかたまりがあり、細菌の温床となっています。

口臭の臭いにおいは、「揮発性硫黄化合物」にあるといわれています。もっと詳しく言うと、「硫化水素」「メチルメルカプタン」「ジメチルサルファイド」のことです。これらは、卵の腐ったような臭いや生臭いにおいなどの原因物質といわれています。口の中に生息している細菌が、口の中の唾液、血液、はがれた皮膚、食べかすなどのタンパク質やアミノ酸を分解し、腐敗させることで生み出される物質であることが分かっています。

これらの口臭の原因菌や物質は、舌苔(ぜったい)に存在していることから、舌苔が口臭の大きな原因といわれているのです。歯が磨きにくいことは、汚れが除去しにくくなることから、舌苔が付着しやすくなるといえます。

歯周病による口臭

歯周病になることでも、口臭が生じます。歯周病の人の口の中には、揮発性硫黄化合物の中でも「メチルメルカプタン」が非常に多くなることがあります。歯周病になると、歯と歯茎の境目にできる歯周ポケットの内部から膿が生じることがあります。メチルメルカプタンは、この膿の中で増えるといわれています。

歯周病の原因は、歯垢を除去しないことにあるといわれているため、歯の磨き残しは、歯周病リスクが高くなります。このことから、矯正装置をつけていることで歯が磨きにくくなることは、歯周病リスクを高める意味で、口臭が生じやすくなるといえます。

他にも、口臭の原因として、矯正装置で口が閉じにくくなることで唾液の分泌が落ち、細菌が増えて口臭を招くことがあります。また、矯正治療の器具によって、口腔内に傷が付き、口内炎を起こすことで 膿ができて口臭の原因になることもあるといわれています。

矯正治療中に口臭が起こったらどうすればいい?

歯ブラシと歯間ブラシ

では、矯正治療中に口臭が起こったらどうすればいいのでしょうか。まずは原因を取り除くために、歯磨きを見直して徹底することが一番です。矯正装置のすき間にたまる歯垢や食べかすを残さないようにすることが肝心です。歯ブラシはヘッドの小さいものを使うなどして奥歯まで磨きやすくしましょう。ワイヤー矯正中専用の歯ブラシなどもありますので、状況に応じて使用を検討しても良いでしょう。

ワイヤー矯正中の歯のケアと注意点

また、口臭があまりにひどいというときは、遠慮なく歯科医院に相談して、口臭の原因を取り除いてもらいましょう。このほうが自分でケアするよりも確実です。

矯正治療中に口臭を起こさないようにするには?

マウスピース

もし、矯正方法を選べるのであれば、インビザラインなどのマウスピース矯正のように、自分で着脱できるもを選択するのも良いでしょう。なぜなら、必要に応じて着脱でき、普段と同じように歯磨きができるため、口臭が発生しにくくなるからです。ちなみにマウスピース矯正には数種類のブランドがあり、それぞれ特徴も違います。

歯科矯正中に起こる口臭の原因と予防法についてのまとめ

歯科矯正中に起こる口臭の原因は、食べかすなどによる舌苔や、歯周病によるものでした。いずれの場合も、日頃の歯磨き習慣が大切です。自分ではどうも難しいという場合には、歯科医院で定期的にクリーニングを行ってもらうのも一つの方法です。

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