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歯医者が絶対やらない歯のこと

歯科医師_日本人_女性_20160522

毎日使う口や歯に対する関心度が低い

私たちは、特別なことがない限り、日々あたりまえのように食べられて、咬めて、発音できて、しゃべることができて、笑うことができています。歯が生えてから、毎日1日3回、食事と、歯磨き、人と接して語り合ったりと、生活の中心といっても過言ではないほどに、口を利用しているにもかかわらず、口や歯に対する関心が低いのも事実です。虫歯になって歯が悪くなり、痛みを伴ってはじめて大切さに気づくこともあるでしょう。

そんな口のプロフェッショナルである歯科医師は、歯の構造から、診断、治療法、予防法などを6年間かけて歯科の専門医療を学びます。

そんな私たち歯科医師が、歯をきれいに美しく保つ方法と、気をつけているケア方法をお教えします。

歯医者が絶対やらない歯のケア

一般の方がしていて、歯科医師がやらない歯のケアとはどのようなことでしょうか。

歯科医師はつまようじ・ゴムの歯間ブラシは使わない

歯と歯の間の汚れを掃除することは、虫歯予防、歯周病予防のためにとても大切です。しかし歯と歯の間の隙間は年齢や歯の状態によってさまざま。全員の歯の間が同じ隙間なわけではありません。年齢を重ね、歯と歯の間に隙間が出てきた方向けに、つまようじや、使い捨ての金属ワイヤーの先に毛がついている歯間ブラシ、また近年では歯茎のマッサージ目的や使い繰り返し使用できるゴムの歯間ブラシもございます。

つまようじは、汚れがとれにくく、歯茎を傷つける可能性が高いため歯科医師はほぼ使用しません。また、ゴムの歯間ブラシも力をかけても折れないため、過度な力を無意識のうちにかけて歯茎を痛めてしまう上に、繰り返し使う間に細菌が繁殖し、汚れを再度歯に付けてしまうことにもなりかねません。使い捨ての歯間ブラシといえど、歯と歯の間の隙間を歯科医師によくみてもらい、たくさんあるサイズの中から、自分にあったものを使用しましょう。

歯と歯の間に隙間がほとんどない若い方は、使い捨ての糸ようじやデンタルフロスなどの糸がおすすめ。無理に歯茎に力をかけることもなく、効率よく歯と歯の間の汚れがおとせます。

歯科医師はつぶつぶが入った歯磨き粉は使わない

つぶつぶの成分は、薬効成分であったり、歯ブラシをするときの研磨性を高めるためなど、さまざまな理由でつぶつぶを使うものがあります。しかしそのサイズがちょうど、歯と歯茎の間にある2~3mm程度の歯周ポケットに入ってしまうことがよくあります。これを放置すると、異物ですので感染したり、さらにそこに汚れが詰まってしまい、歯肉炎や歯周炎の原因にもなります。特に注意が必要なのがインプラントをされた方。私が定期健診で拝見した方で、つぶつぶの歯磨き粉を使用している方のほとんどが、つぶつぶがインプラントのまわりにべっとりとこびりつき、歯周炎を起こしてしまっています。最悪の場合、インプラントを抜かなければならないこともあります。こうした理由から、私たち歯科医師はつぶつぶの歯磨き粉は使いません。

実は、歯ブラシで汚れを落とすのに一番大切なのが、歯ブラシによる物理的清掃効果。つまり歯磨き粉はあくまで補助であり、物理的な歯ブラシによる清掃が一番大切なのです。そのため歯科医師は、歯磨き粉もほとんどつけない方が多いです。

歯科医師は電動歯ブラシは使わない

時間短縮や、誰がやっても汚れが落ちやすいようにと、さまざまな清掃補助道具が開発されています。その中でも利用されている頻度が高いのが電動歯ブラシです。患者様でも、電動歯ブラシを利用されている方が多いようです。

しかし、歯科医師は手磨きにこだわります。

決して電動歯ブラシが悪いのではありません。というのも、電動歯ブラシで磨くと「磨いた気になってしまう」ことってありませんか?適度な刺激、振動、電動であるということ。どうしても過信してしまいがちです。歯ブラシで一番大切なのは、毛先やヘッドをこまかく動かして歯についた汚れを取り除くことです。電動歯ブラシを使用する場合、振動によって、ただしく歯面にブラシの面があたっているか、わかりづらいのです。また歯茎はとても繊細なため、過剰にあてると傷ついてしまうこともあります。こうしたことを防ぐために、わたしたちは電動歯ブラシではなく、手磨きをおすすめしています。歯は丸く、さまざまな角度に死角ができがちですが、そこに歯ブラシをあてていることを実感しながら磨くことが、とても大切だと思います。

歯ブラシの後、水でゆすぎすぎない(含有成分は留めておいたほうがいい)

歯磨き粉の成分には、ホワイトニング、知覚過敏予防、虫歯予防のフッ素、歯周病予防などの薬効成分が含まれているものがあります。目的に合わせ、これら薬効成分が入っているものを選んでほしいのですが、せっかくの成分を磨いた後ゆすぎすぎる過ぎるとすべて洗い流してしまいます。特にフッ素は、小児の場合、塗布した後そのまま帰宅してもらうほど、歯にふれさせておきたいものです。そのため歯科医師は、歯をみがいたあと、汚れをすすぐ程度ですませることが多いです。

歯科医師は研磨剤が入っていない歯磨剤を選ぶ

歯磨き粉は、ホワイトニングや、知覚過敏、歯周病予防、フッ素などの薬効成分、磨いた後のすっきり感を出す清涼剤、泡立ちなどの発砲成分、保存料、着色をおとす研磨剤などから成っています。歯科医師は中でも研磨剤は、できるだけ入っていないことを確認して使用しています。

歯磨きは、歯が生え始める生後6ヶ月ごろから、平均寿命の80歳までの80年間ほとんどの方が1日3回毎日行います。合計すると、87,600回も歯を磨く計算になります。1回の歯ブラシタイムが5分とすると、438,000分。つまり7,300時間も一生の間に歯ブラシを歯にあてていることになります。歯は歯科医院でなくても、毎日の習慣で削られており、歯ブラシだけでも顕微鏡レベルでみると擦り減っていくのです。他にも歯ぎしりやケガなども削れる可能性があります。そのため、できるだけ汚れだけを落とし、歯が削れないようにすることが大切な歯を残し続ける秘訣です。歯が削れると、虫歯になりやすくなったり、知覚過敏を感じやすくなったり、割れやすくなったりしますので注意が必要です。

歯医者がしている歯のケア

歯医者が心がけている歯のケアとはどんなことなのでしょうか。

仕事中にマスクのなかで口輪筋マッサージをやっている

歯科医師は、職務中にマスクを着用することが多いですが、そんな中お話をするとき以外の時間を利用して、べろを思いっきり伸ばし、上下左右の粘膜を落としたり、唇側の歯茎をなめたりよく動かします。見られていないからとだらっと口を開けたままにすると、口の周りの口輪筋という筋肉が衰え、老化を早めます。また、笑顔の見本を見せるべき歯科医師が、衰えたり垂れ下がった口輪筋で素敵な笑顔を見せることはできません。決して仕事の妨げにならない範囲で、こうした運動をしている歯科医師や歯科衛生士が多いのは事実です。

歯科医師は歯磨き粉にフッ素が入っているかどうかチェックする

歯磨き粉の薬効成分の中で、どなたにも大切なのがフッ素です。ヨーロッパでは、水道水にフッ素が取り入れられるほど、フッ素の虫歯予防、再石灰化効果は大きいといわれています。過剰に取りすぎると副作用もありますが、厚生労働省に認められている歯磨剤の中に含まれるフッ素量は、チューブ1本分飲んでしまっても問題ないレベルの量です。老若男女問わず、フッ素は虫歯菌によってちょっとだけ脱灰してしまった歯の表面のエナメル質を再石灰化する働きがあるため必要です。

歯のことを何年もかけ学び続けている歯科医師は、世の中で一番、歯の病気の怖さを知り、その予防を知っているのは事実です。今はなにも起きていない皆さんの歯も、いつトラブルが起きるのかはわかりません。そのため、皆さん自身が歯の病気を学んでいただき、定期的に予防歯科として歯科検診を受けていただくことが最大の歯の治療方法といえるのではないでしょうか。

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