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歯を1本失った時に起きるリスクとその治療法

困った顔の女性の画像

1本歯を失ったとき、失った歯の代わりにその部位を補う必要があります。1本歯がないまま放置してしまうと、様々な問題が起きてきます。

歯が動いたり、傾いたりする

歯を失うと、両隣の歯はスペースがあるところに動いてきます。

想像してみてください。もし、あなたがギュウギュウの満員電車に乗っています。そこに少しスペースができたらそこへ動きたくなりますよね?

歯も同じなのです。

歯が抜けスペースができるとそこへ動き、傾いたりします。するとまたその隣の歯も同じように動きます。それを繰り返すことで元の咬み合わせが変化し、咬み合わせのバランスが崩れたり、歯並びが変化し、見た目も変化することがあります。

咬み合っていた歯が伸びたり、落ちてくる

歯は咬むことが仕事のひとつです。

もともと咬み合っていた歯がなくなると、咬む歯を求めて上の歯であれば下に落ちてきますし、下の歯であれば上へ伸びていきます。落ちるや伸びるというよりは、咬み合う歯を求めて歯を支えている骨と一緒に歯も移動してきます。

顎はものを噛むとき上下運動だけでなく、左右前方と様々な方向に動き、ものを噛み砕くため、そのとき伸びてきた歯がぶつかり、顎の動きの邪魔をしてしまうことがあります。このような状態が続くと顎関節症になったり、歯に異常な力が加わり、歯が動揺してくることがあります。

発音がもれる

歯が抜けることでそこにできたスペースから空気がもれ、発音がしにくくなります。息がもれないように補おうとするため、舌や頬の筋肉も変化してくることがあります。

咬む力が弱くなる

奥歯が1本失われることで、咬む力は全部揃っているときと比較して30〜40パーセント低くなると言われています。咬む力が弱くなると、食べ物を噛み砕くのに時間がかかり、顎に負担がかかったり、充分噛み砕くことができないまま飲み込んでしまい、胃に負担をかけてしまうことがあります。

また、歯を失った方よりも反対側の方が咬みやすくなるため、片方ばかり咬むようになってしまった場合、顔の筋肉に左右差が生じ、顔が歪んでしまうことがあります。

汚れがたまりやすい

歯がなくなったスペースには、食べ物の残りやプラーク(歯垢)が溜まりやすくなります。それは口の中は咬むことで歯が擦れたり、唾液が分泌され自然に汚れが流される仕組みになっているため(※歯ブラシをしないと汚れは完全に取れません)、スペースがあると汚れが溜まりやすいのです。

また、そのスペースを注意してブラッシングをしないと磨き残す場合もあります。そして、汚れが常に残ったままだと、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

歯を失ったままにしておくことのリスクまとめ

歯を失って放置してしまったときのリスクについて述べてきましたが、これだけではありません。1本の歯が動くことで、口の中の他の歯や筋肉、顎関節、歯を支えている骨、胃など様々なところが連動して変化してしまいます。変化してから元の状態に戻すのは難しく、例え戻せたとしても時間とお金がかかってしまいます。そのため、放置せず早めの治療が必要なのです。

歯を1本失った時の治療法とは

次に歯を1本失ったときの治療法として、いくつか治療方法がありますのでご紹介していきます。代表的な治療法として、部分入れ歯、ブリッジ、インプラントがあります。

部分入れ歯とは?

部分入れ歯とは、両隣の歯に金属や樹脂のバネを引っ掛けて義歯を固定させ、欠損部分を人工の歯とプラスチックの床で補う方法です。

部分入れ歯の画像

部分入れ歯のメリット

  • 健康な歯をなるべく削らずに欠損を補えます。
  • 他の治療に比べて早く治療を終えることができ、治療費を抑えることができます。
  • 歯を失った直後は歯を失った部分の骨や粘膜は変化するため、ブリッジやインプラントはすぐに治療できないことがありますが、部分入れ歯の場合は入れ歯と粘膜との間に隙間ができた場合は修理が可能であるため、抜歯後、比較早期に治療を開始することができます。
  • 取り外しができるため、清掃性が良い

部分入れ歯のデメリット

  • インプラントやブリッジと比較し口の中の違和感がある。
  • 金属のバネの場合は部位によっては金属が見えてしまうことがある。

※ノンクラスプデンチャー(エスティックデンチャー)は金属のバネを使用しないため、この欠点を改善できる。また、特殊な義歯としてコーヌステレスコープデンチャー、マグネットやアタッチメントを使用した部分入れ歯もこの欠点を改善できる。

エステティックデンチャーについての詳細はこちら

ブリッジとは?

ブリッジとは、両隣の歯を削り、それを土台として橋を架け、茶筒のように人工の歯を被せ、歯を失った部位を補う方法です。

ブリッジのイラスト

ブリッジのメリット

  • 装着しても違和感が少ない。
  • 人工の歯の材料は様々な種類があり、より天然の歯に近い修復も可能。

ブリッジのデメリット

  • 欠損の両隣の歯が健康な場合で歯を削る必要がある。
  • 支えになる歯に大きな力がかかることがある
  • 抜歯した部位の歯茎や骨が安定してからでないと治療ができない。安定前に治療を行った場合、人工歯と歯茎との間の部分に食べ物が詰まることがある。

インプラントとは?

インプラントとは、歯を失った箇所にチタンでできた人工の歯根を埋め込み、そこに人工の歯をかぶせて欠損を補う方法です。

インプラントのイラスト

インプラントのメリット

  • 健康な歯に負担を掛けることがない。
  • 部分入れ歯と比較し、違和感が少ない
  • しっかりと顎の骨に固定されるため、天然歯と似た感覚で噛むことができる。
  • 自然な見た目を回復することができる。

インプラントのデメリット

  • 保険適用外で、他の治療と比べると治療費が高額。
  • 外科手術が必要になる。
  • インプラント埋入後、骨とインプラントが接着するまで待つため、他の治療より治療期間
  • がかかる場合もある。
  • きちんとしたメインテナンスを行わないとインプラント周囲炎になる可能性がある。

歯を1本失った時に起きるリスクとその治療法まとめ

歯を失った場合、様々な治療方法があり、その治療方法には各々メリット、デメリットがあります。そのときの口の中状態、症状、全身状態にあった治療方法を担当の歯科医師と相談し、選択することで、口の中の健康が保たれます。

また、たった1本の歯を失うだけでも口の中では大きな変化が起こることを理解していただき、できれば歯を1本も抜かなくていいように、歯科医院に症状が特になくても定期検診に行かれることをお勧めします。

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